令和7年 電気学会 電力・エネルギー部門大会に参加しました

9月17-19日に沖縄 琉球大学 千原キャンパスにて開催された 電気学会 電力・エネルギー部門大会 において,本研究室の卒業生であるM1高柳が研究成果を発表しました.

題目: 実配電系統における TDR 波形の畳み込みオートエンコーダによる異常検知

著者: 高柳慶太郎(京都大学),杉本貴史,湧谷栄之(関西電力送配電),渡久地 真,河内祐也(ダイヘン),松嶋 徹(九州工業大学),久門尚史(京都大学)

キーワード: 架空配電系統,TDR法,オートエンコーダ,異常検知

抄録
架空配電系統における事故点探査の効率化や労力削減を目指し、TDR法を用いた事故点標定装置の開発や実証試験が行われている。本研究では、実配電系統における大規模なTDR波形データに対してCAEによる異常検知手法を検討した。CAEの平行移動に対する不変性を用いることで、パルス伝搬速度の変動による影響を取り除くと同時に、異常なデータを検知することに成功した。また、系統にフェライトコアを取り付けて系統に変化を与えた場合、再構成誤差によってその変化点の検知が可能であることを確認した。これらの結果は、実際の事故データを得ることが難しい実系統の場合においても、定常観測による膨大なデータからCAEによって異常を検知できることを示す。

D1鈴木が NOLTA 2025 Student Paper Award を受賞

本研究室に所属する博士課程1年鈴木が 2025 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications にて Student Paper Award を受賞いたしました.

以下は鈴木くんのコメントです.

NOLTAの国際会議で受賞していただいたことは,大変光栄で励みになります.
本研究では,従来のグラフが外部との関係性がないのに対し,グラフとよく似た電気回路におけるポートは外部との接続が前提となっていることに着目しております.電気回路のポートのアナロジーから,グラフにポートのようなもの=境界を導入します.境界をグラフに導入することで,外部からの影響をグラフ自体に組み込むことができます.
GNN側の議論に移ると,境界の影響を受けたデータには境界を組み込んだグラフのGNNを用いるのが自然です.本研究ではこの視点から,境界を組み込んだグラフに基づくGNNを提案し,数値実験での検証を行っております.

国際会議NOLTA2025に参加しました

10月27-31日に沖縄 那覇にて開催されたThe 2025 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2025)にてD1 鈴木,D2 山本が研究成果を発表いたしました.

題目:Complex-Valued Graph Neural Networks with Boundary Conditions Based on Circuit Ports Analogy
著者:Ayumu Suzuki, Takashi Hisakado

題目:Feedback Design of Multi-Port Hub with Small Energy Buffer for Peer-to-Peer Energy Transfer by Bidirectional DC/DC Converter
著者:Kenta Yamamoto, Takashi Sampei, Takashi Hisakado